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2023.07.29

久々に空気圧の話

ライドハイで接地形状の話が取り上げられていたのでもう少し詳しく。

モ-タ-サイクルタイヤの接地面の形状は歪な楕円です。2輪タイヤのもつ外郭断面形状が故の宿命のようなものですが。

特に直立状態よりもキャンバ-が付いた状態では外郭側の接地圧が高く内側の接地圧が低くなる例えればド-ナツのようなイメ-ジ。

逆ボ-ル形状とも言ったりするようですが。

空気圧が低すぎると外郭と内側の差が大きくなる傾向になりますが空気圧が高いと差は小さくなるものの接地面積も小さくなります。

因みにそれぞれの有効接地面積が異なった状態において総合的な摩擦力が同じでも面積は広い方がグリップの特性に関しては有利に働く傾向にあります。勿論程度に寄りけり。

まぁそれは兎も角、空気圧は高過ぎても低すぎても宜しく無いという事。

最近、OEMタイヤに関しては各社とも車両メ-カ-の指定空気圧でパフォ-マンスを発揮できるタイヤの開発を鋭意行っています。

がしかし同じ大型バイクでも指定空気圧は異なるので中々手間のかかる話でもあります。OEMは大変だ~(^^;

ところでスポ-ツ系からレ-シングレプリカ系のREPタイヤは所謂指定空気圧と比較してかなり低い設計空気圧である場合が殆どです。

負荷荷重を受けた時の接地面積を大きく取りたい事、摩擦力の変化の過渡特性つまりコントロ-ル性等々。

また基礎圧を低くすることによって熱膨張による実内圧を抑えたいなど理由は多々あります。

接地面の外郭と内側の接地圧の差を出来るだけ小さくしショルダ-側の接地面積を相対的に大きくしたい、その為に各社とも構造やプロファイル等々の開発に取り組んでいます。

タイヤのプロファイルは勿論ベルトやカ-カスのコ-ドアングルやサイドウォ-ルの対地角度などの構造とそして有効なマテリアルがその鍵です。

例えばミシュランのPOWER RSに採用されていたアダプティブケ-シングテクノロジ-は接地面の外郭と内側の接地圧の差を出来るだけ均等にするという目的もあると考えています。

またサイドウォ-ルの対地角度と構造はショルダ-側の接地面積に大きく影響を与えます。

所謂ド-ナツ形の接地形状のネガを各社各様のアプロ-チでこのネガを克服しています。まぁ完全にではありませんが。

一昔前とは全く違う現在のタイヤの物理。そのパフォ-マンスを最大限に引き出すものが適正な空気圧。

空気圧は高い低いでは無くタイヤそれぞれに見合った適正な空気圧が大切という事なんですね~。

因みにCUP2でサ-キツト走行する場合のMICHELINの推奨内圧は冷間でフロント210kpaリア150kpaです。この内圧はガチのレ-スでと言うのでは無くファンライド前提です。

これが絶対的に負荷が小さい公道では指定空気圧が正解と言うのは物理的におかしいですよね・・・(^^;

まぁ一般の市販タイヤでMotoGP並みの空気圧というのはあり得ないわけで逆にJATMAの示す限界空気圧値の290kpaを超えた空気圧もあり得ません。

タイヤのセグメントや銘柄そして機種によっても適正内圧が異なるのはごく当たり前の話し空気圧はそれぞれ適性が適正です!

※この記事は概ねREPに関しての内容に成ります。

ご安全に!!

ライドハイの記事はコチラ https://ride-hi.com/pickup/ride-knowledge_138.html

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