
九州の各サ-キットを走行して居られるオ-ナ-様。
S1000RRに乗り換えてから如何もリズムが合わないらしい。
九州で著名なショップさんに相談して前後サスペンションの仕様変更や姿勢も見直してトライを続けたようですが思うようには行かずに・・・ドンドン・・・迷路に・・・ってお話の様です。
各サ-キットでの状況を伺い問題点を洗い出し改善の目安を立てました。
先ずは装着されているカ-ボン製のホイ-ルの特性が基本的な車体構成とアンマッチなのであろうと思います。
そもそもの問題の解決が根本的な所を抑えず対処に対処を重ねて逆にネガを大きくしてしまったのではないかと。

問題は安定性。
安定性とは、乱れが発生した時に安定方向に復元しようとする性質です。
例えば路面の凹凸によりタイヤに加わる力やライダーの操舵によって乱れが生じる事があります。
無論、車体構成のアンバランスによる事も原因の一つです。
中高速で走行中の二輪車には、安定性を支配する要因として2つの振動現象があります。
1つはウィーブモードで、車体のヨー軸とロール軸回りの回転が連成した振動モード。
2つ目はウォブルモードで操舵系軸回りが主に振動する振動モード。
S1000RRの現状態は残念ながらこの2つの特性両方が悪さをしていると思われます。
セットアップの方向性としては乱れを0にするという事では無く波長の頭を低く大きくすると言う基本的なもの。

フロントのOHLINSもリアのOHLINSもバネレ-ト、フル-ド粘度にオイルレベル、コンプ、リバウンドの設定も全て大きく変更。

何度も組み直し現状ベストを見つけると言う時間がいくらあってもって感じではありますけど・・・。

動的姿勢も大きく変化する方向性でディメンジョンも見直しました。
オ-ナ-さんの所持しているパ-ツの範囲でと言う事も有り私が考えている設定とは差も有りますが、方向性は同じに見て出来るだけ近づけました。
更にカ-ボンホイ-ルも取り外すことをお勧め致しました。
今までの仕様とは真逆の方向ですがこれがウチの流儀です。

勿論、ライダ-個々によって好みの分かれる所だとは思います。
でも、私の考える方向性は間違ってはいないと思います(^^ゞ
少なくとも30年以上、開発の現場に直接携わってきたノウハウはそれなりに蓄積してきた自信はあります・・・とドキドキしながら言ってみたりして・・・。
兎も角もストリ-トもサ-キットも先ずは楽しくが基本だと思次第でございます。
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