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2013.06.21

タイヤのクレ-ム判定

所謂、タイヤに関する不良品に対しての対応の問題ですが・・・

国内の各メ-カ-とミシュラン社は日本自動車タイヤ協会JATMAに加盟しているのでクレ-ムの判定はこの第三者機関が行うことに成ります。(MCタイヤに関して)

タイヤのトラブルの原因が製造上のモノなのか、使用上のモノなのか綿密に検査されます。

メ-カ-はその判定によって顧客への対応を行います。

このクレ-ム判定はタイヤそのものは無論、製造過程を熟知した中立者が行うわけです。

(ピレリ・メッツラ-その他アジアのメ-カ-はJATMAに加盟していないので自社判定となっているようです)

ところで・・・

モ-タ-サイクル用タイヤで最も多いクレ-ムはクラックです。

サイドゥォ-ルやトレッド面、グル-ブの立ち上がり部分等など・・・

4輪タイヤと比較しゲ-ジの薄いMCタイヤは耐クラック性に劣るのは確かで、稀ではありますがその原因によってはクレ-ムとして処理すべきモノも有ります。

但し・・・

紫外線や電磁波によるオゾンクラック、低空気圧による走行によって発生したクラック、経年劣化によるクラックや溶剤などによる外的要因による化学変化がもたらした異常はクレ-ムの対象とはなりません。

ところで先日、業界の方から上記に関連したお話しを伺いました。

内容は発売されて間もないタイヤのグル-ブのボトムにしわが入っている、クレ-ム対象ではないかと言うもの。

しわの入っている位置はボトムのエッヂの部分。(グル-ブの立ち上がり、付け根)

そのタイヤは比較的グル-ブが深く、ネガティブ比(シ-ランド比)も大きい。

つまり比較的トレッド面の撓み(ヨレ)は多少大きくなる傾向にあると言えます。

しかしその動的な撓み(ヨレ)と言う作用は設計上狙ったもので有る事はグル-ブトップの面取り(R付)やグル-ブの方向や配列から分かります。

つまり適度な撓み(ヨレ)は必用な特性でそれによるネガティブ対策も充分考慮されていると言う事です。

このトレッドの撓みは乗り心地や接地感、実グリップ性能やウォ-ムアップ性能と深い関わり持ち持ちます。

更にウェット性能を有利にする場合、グル-ブの深さと溝面積とのバランスは重要でそれによって発生するドライ性能でのネガをラバ-やグル-ブの角度、エッジの処理、ケ-シング剛性の最適化を図り全体のコ-ディネ-トを行います。

それでもタイヤがゴムであり粘弾性を持つ物質である以上シワは入ります。

シワはクラックとは区別して考えるべき事象です。

例えばオフロ-ドタイヤの様にブロックが高いものをタ-マックで使用すれば直ぐにブロックの付け根にシワが発生します。

ダ-トで使用していても時間差はあれシワは発生します。

負荷の大きさやタイヤ内圧によってもシワの発生するタイミングは変わりますが・・・・

ロ-ドタイヤであっても良く見ると殆どのタイヤにシワは発生しています。

但し、これがシワからクラックに進めばクレ-ムと言う事にも成る可能性もあります。

今回の対象がシワなのかクラックなのか現品を確認していないので分かりませんが。

タイヤによって違いは有るもののシワは物理的な事象です。

ちょっと気になるのは対象品を製造しているメ-カ-さんは最近ネット上で有らぬ事象をばらまかれているようです。

所謂ステルスアタックを仕掛けられている事もユ-ザ-さんが過剰に反応している原因の一つではないかと思ってしまいますねぇ。

場合によっては威力または偽計業務妨害に各当する内容も有る様です。

無責任なネット上の情報に惑わされず、おかしいと思ったら信頼できる販売店やメ-カ-に相談する事が一番だと思います。

※記事中のタイヤ、車両などは記事の内容とは一切関係はございません。

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