
摩擦力の大きさを表すのは摩擦係数μを使いますがF=μWの式で表されます。
Fは摩擦力、Wが垂直荷重つまりFはある剛体を引くのに対抗する力でWは剛体の重さ
その比が摩擦係数μという事に成ります。これがク-ロンの摩擦法則です・・・しかし・・・
ゴムの場合は金属や石材のような剛体ではなく弾性を示す材料でこの法則には従わないことが殆どです。
まぁ通常の工学部などで学ぶことも少なく多くはゴム関係の業界に入って初めて学ぶことが多いと思います。
ゴムの場合、接触面積が同じであれば荷重が増加すると摩擦係数が減少し同じ荷重であれば接触面積が大きくなると摩擦係数は大きくなります。
これは研究結果としてタイヤ業界では当然の物理で文献としても成立しています。
そもそもゴムは金属などの剛体と比較し摩擦係数は約5倍も高いものです。

とはいえタイヤの空気圧が低い方が良い訳では無く空気はバネとしての役割もありケ-スの構造等と合わせて適正であることが肝心。
空気圧の高い低いの話は別として・・・・
あるサイトで見かけたタイヤの接地面積が変化しても摩擦係数は変わらないという理屈はゴムには当てはまりません。
またゴムが弾性を示す材料はク-ロンの摩擦法則に従わないという理論を知る上で否定しています・・・・(^^;
がしかし内圧を低めると接地面積が広がり転がり抵抗が増加するとも仰っていてこれはヒステリシスロスが増加するという事ですから感覚的には分かってらっしゃると思うのですが。
因みに根拠はJAFの実験デ-タ-によるものとしており更に参考にしたであろう関連サイトにも目を通しました。
例えば制動距離は重量によって左右されない・・・仮に車両重量が2倍に成れば運動エネルギ-も2倍に成るので制動距離は2倍に成るというのは間違いで実際は垂直荷重も2倍に成るのでタイヤと路面の摩擦力も2倍に成り増えた運動エネルギ-と打ち消しあうので制動距離は変わらないとしておられます。
これは上記のゴムの場合、接触面積が同じであれば荷重が大きいほど摩擦係数は低下するという理論を完全に否定しています。
解説に整合性が有りません。
また関連サイトではブレ-キシステムに関しても例え同じ車のブレ-キシステムをブレンボなどの高性能なシステムに置き換えても制動力は変わらないと名指しで言っておられます。

例えば20tトラックにおいて満載でも空荷でもブレ-キ性能は変わらず制動距離は同じだと。勿論ブレ-キシステムそのものの性能は変わりませんが・・・
因みにこのJAFの試験デ-タ-は見つけることが出来ませんでした。
車重別の車種による試験デ-タ-は確認しましたが・・・これは当然という結果。
JAFの試験結果も別の項目(過積載)では積載量による制動距離の差が大きいというデ-タ-が記載されています。
また同じサイズの乗用車で一人乗りと5人乗りで制動距離には差がある事を示しており注意喚起しています。
ブレンボの性能云々というよりも軽自動車では十分なブレ-キシステムを20tトラックに採用したら・・・また逆では・・・・
そんなものは物理が如何とか言う前に結果は火を見るより明らかなわけで一つの物理法則にとらわれずもっと多角的視野と創造力を持つべき。
兎も角もク-ロンの摩擦法則はタイヤには当てはまらないということです。
別の記事でアクスルシャフトに関して解説しておられる記事は理路整然としており要点を確り抑えられていてます。
こちらに関しては同感でございます。
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