2013.10.05
ステアリングステム
ステアリングステムとはフロントフォ-クとフレ-ムを繋いでいる舵取り装置の一つです。
って説明の必要もないと思いますけど(^^ゞ
最近、フロントフォ-クのオフセット量を変更したステアリングステムキットが販売されているようですね。
ハ-レ-ダビットソン等のアメリカンタイプはSTDの設定よりも更にフロントフォ-ク等を延長し、つまりキャスタ-アングル量を大きくしトレイルもグンと長くするカスタムが流行っている?のかどうか分かりませんが・・・・
ながぁ~くなったトレイルの為、操舵時のタイヤ接地点の変化量(移動量)が増す為に復元性も大きく成ります。
簡単に言うとトレイル量が大きいと直進安定性が強くなる半面操舵性は重く切れが悪くなる。
なのでフォ-クオフセット量を少しでも前方にずらし操舵性の改善を図る・・・
アメリカンは元々キャスタ-アングルも大きくフロントタイヤも大径、故にトレイル量も大きく曲がる事は二の次・・・みたいなもので・・・(^_^;)
それを更に寝かせて長くするのですからもう曲がるのは諦めた・・・みたいな。
まぁそれでも何とか曲がらないとまずいよね・・・と言うのがオフセットステムキット?
その為のパ-ツだと思いますが、何だかつじつま合わせと言うか何と言うか・・・変なの。
因みに、最近はス-パ-スポ-ツモデル用のフロントフォ-クオフセットステムキットが販売されてますねぇ。
先日もお客様からそれを取りつけて見たいとのご相談が有りました。
先ずは何が目的で如何したいのかが問題ですが、一般公道においてSSモデルのステアレスポンスを更にシャ-プにする必要があるのかと言う事です。
現行のスポ-ツモデルのキャスタ-は大体22°~25°でトレイルも80mm~90mmぐらいではないかと思いますが
このトレイルを更に短くする必要性はコンペの世界でもない限り無いと思います。
直進安定性は悪化するし、ステアもシャ-プ過ぎると言う事に成りかねません。
キャスタ-アングルとトレイルは走行中(ブレ-キング、旋回、加速)に常に変化します。
1次旋回ではキャスタ-アングル量は減少しトレイルも短く成り復元力が減少しステアは切れやすい状態に成ります。さらにキャンバ-を与えると操舵軸から路面までの距離が伸びて交点は前方に移動する事に成るのでトレイル量は若干長くなり、2次旋回では加速によってキャスタ-アングル量が大きくなりトレイルも一杯に長くなるので直進性が強くなり、よって安定して鋭く加速できる・・・
まぁ細かく言えば実操舵角と操舵角、キャンバ-アングルと前輪のキャンバ-角等が相関性をもつ話ですが・・・簡単にいえばこんな感じかな。
なのでメ-カ-にNGを突き付ける位の知識と明確な目的がない限りメ-カ-がテストを重ねた絶妙の数値を一般公道を主に走る一般的なライダ-が闇雲に変更すると言うのは如何かと思います。
ところで・・・
私の言う健脚仕様はその数値の変化も想定しよりスム-ズにその状況時に最適な変化量に近付けると言う目的もあります。
多分、高価なステムキットを装着するよりサスペンションのアジャスティングやディメンジョンの見直しの方が効果的だと思います。
ところでオフセット量を大きくすればトレイルは小さく成りますがホイ-ルベ-スは長くなると言う事もお忘れなく。
だったらチェ-ンを詰めて・・・となるともうレ-スの世界ですからね。
もっと言えば旋回性を向上させる為には各部のファスニングトルクの変更までに及びます。
ジオメトリ-の変更はとても繊細で難しいと思います。
ある意味、危険も伴う事なので慎重に成りましょう。
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