2022.02.18
締め付けトルク・・・な話
適正な締め付けトルクはボルトやナットの材質やサイズで最大締め付けトルクが示されています。
例えばM10スチ-ル4,8のボルトであれば最大締め付けトルクは35.81Nmと示されています。
また適正締め付けトルクはこの最大値の69%とされているので適正締め付けトルクは25.1Nmという事に成りますが。
つまり2.559kgf・mになります。
この数値から見るとモ-タ-サイクルのマニュユアル等で指定されている指定締め付けトルクって上限を遥かに通りこしてます。
アクスルなどはJISとISOの違いから止むを得ずという事も有るのかも知れませんが。
更にスチ-ルボルトをアルミのスレッドに絞め込む場合も多くこの辺への考慮も大変重要だと思います。
因みに当店が施工する足回りの締結トルクは工業規格に基づいて可動部や固定部などバイクであるという事も考慮しそれぞれの個所によって適正値の0%~30%高めに締め付けトルクを設定しています。個所によっては最大締め付けトルクという事に成ります。
具体的にはリアのリンクシャフトがM10のスチ-ルの場合3.1~3.5kgf・mで締結。ハイテン鋼であれば4,2kgf・m程度。
少々高過ぎとも思いますが可動部なので安全の為でもあります。
ところがギっちょんちょん・・・某輸入車はリンクシャフトのM10ボルトがスレッド側がヘリサ-ト無しのアルミであるにも関わらず指定トルクはなんとなんと10.0kgf・m。いくらディスタンスカラ-が有るとはいえ目が点ですよね~。
当店で健脚施工したお客様が某輸入車ディ-ラ-に定期点検に出したところリンクシャフトを締め忘れて緩んでいたと・・・・
こんな所は普通は緩まない、なんて整備をしているのかと。(レイラのミスと印象付けたいのでしょうね)
ディ-ラ-さんはネジロックを塗布の上10.0kgf・mで再締結されたそうです。
それは兎も角、作業手順からもその個所を締め忘れることもないし緩んでいたのではなく締結トルクの考え方の違いだと思います。
※サ-キット走行を頻繁に行うと思わぬカ所が緩むこともあります、故にワイヤ-ロックを義務付けたりアクスルナットはキャッスルナットを使用したりします。トラック走行が前提の場合、定期的なチェックは必須。
因みに普通は緩まないという個所にネジロックを塗布するのは何故とも思いますが(^^;
定期点検で3.5kgf・m~4.2kgf・mで締めているボルトを10.0kgf・mで増し締めすればグルリンと締まるでしょうね・・・(;’∀’)
なので緩んでいたと仰っているのだと思います。
まぁディ-ラ-さんなのでその数値が正しかろうが間違っていようがメ-カ-さんの指示通りというのは致し方ありません。
しかし基本の基本を知っていれば緩んでいたのか敢えてなのかは分かるはずです。
何だかとっても残念ではありますが定期点検でリンク周りの締結まで確りチェックしておられることは素晴らしい。
画像は全てこの記事の内容とは関係御座いません。
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2022.02.17
今日も寒い寒い・・・
POWER2CT to R1200RS
コロナ禍の特異現象とでも申しますがコチラのお客様もしばらくお見掛けしない内に国産SSから乗り換えられていました。
いやバイクショップさんが忙しいというのも分かるような気がしますね。
ところで同系機種連荘の法則も存在すると思います・・・知らんけど(^^;
4気筒のSSからビッグツインに乗り換えられたきっかけはツ-リング仲間が尽くビックツインなので感化されたと仰ってました。
BMWのフラットツインは想像していたよりもブチ速いし乗りやすい、排気音も心地よいと大変気に入られたようですね。
にしてもまさかBMWを選ぶとは意外な感じのお客さまでもあります・・・。
因みにタイヤのご指名はPOWER2CT、バトラックスS21からの換装に成ります。
時代差はありますがセグメントは同じ、そもそもS21の前モデルS20はPOWER2CTをかなり意識したモデルでしたね。
現在の実力はハイスポ-ツとは言えませんがスポ-ツツ-リングモデルと言った位置づけに成ると思います。
製造法もC3M製法から一般的な製造法に戻り製品としての安定性は当時より格段に良くなっていると思います。
ベルトコ-ドの材質も変更され今時のラジアルとしても優秀なタイヤだと思います。にしても人気が衰えませんね。
ご安全に!
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2022.02.16
ROAD6本日より発売開始!
POWER5 to R1250RS
以前はZRX1200ダエグに乗られていたお客様、暫くお見掛けしない間にR1250RSに乗り換えられていました。
如何いう現象なのでしょうねぇ?コロナ禍で暫くご来店ならない内に乗り換えられていたという例がとても多い様に思います。
ダエグを手放されたのはお仕事上の都合だったようですが想像以上に高値だったようです。ダエグを手放すのは迷われたそうですが・・・
今現在はフラットツインの魅力に完全にはまっている様でとても楽しいと仰ってました^^
今回はOEMで装着されていたROAD4からPOWER5への換装です。にしても・・・・
BMW社はR1250RSはス-パ-スポ-ツだとしていますが・・・だったら如何してOEMはツ-リングセグメントのROAD4なのでしょう?
OEMは車両メ-カ-がテストを繰り返し導き出した最適解!なんて仰る方も居られますがOEMに関して言うとS1000RRのOEMタイヤはハイグリップセグメントとスポ-ツセグメントのタイヤが混在してますよね。
メ-カ-は違っていますがだったら尚更の事最適解なんて疑わしい話(^^;
国産メ-カ-なんてひと世代前の銘柄がOEM採用されていたりします、開発期間云々という方も居られますが違うと思います。
なんてお話をしつつR1250RSタイヤ交換完了。 ご安全に!
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2022.02.15
BMWのステアリングダンパ-
BMWのオ-ナ-さんによく相談を頂くステアリングダンパ-の話。
ステアリングダンパ-は必要かって話ですけど絶対必要とは思いませんが高速走行時にウォブルやシミ-が発生し振られたりバンプやギャップに起因する外乱によって振られた場合、振動を素早く安全に且つ強制的に収束させるという安全装置でもあります。
キャスタ-の立ったロ-ドレ-サ-等はステアリングダンパ-が未装着だと真っすぐ走れないなんて事もあります。
TZ250なんて正にそうでしたね(^^;
ステアリングダンパ-の装着による直進安定性や外乱の収束性はメリットなのですが引き換えにセルフステア-特性やセルフアライニングトルクの自然な働きは阻害されます。
つまり軽快性にはプラスとなりませんがそこはバランスという事に成ります。BMWの純正ステダンはバランスがとり難い。
特にR-GS系やRnineTの純正は中々・・・(^^; Uタ-ンでステア-の切り戻しが必要なほど粘りますもんね。
市街地は取っ払ってしまった方がとても快適に成ります。これホンマです。
でも高速走行や外乱を食らったときには収束できずに最悪は転倒に至ることもあります。
にしても何故BMWの純正ステダンの減衰はあれほど利かせているのか?それとも超渋いといった方が良いのか?謎ですねぇ。
でもってOHLINSのステアリングダンパ-への換装は有効ですかという質問に辿り着くわけですが答えは超有効です。
というのもスル-ロツト加圧オイル還流システムという方式を採用していて通常は最弱の減衰設定にしていてもステア-が振られる等ストロ-クスピ-ドが上がると減衰力が高まるという優れもの。更に減衰調整は16段階でO/Hも可能です。
市街地で最弱に調整している場合ステダンを取り外している時と同様の軽快感がえられステア周りに働くモ-メントも阻害しません。
当店としてはワ-ワ-とおすすめしている訳ではありませんがBMWのオ-ナ-さんで困っておられる方には超お勧めです。
まぁ価格は少々お高いですが実はBMWの純正ステダンと価格はほぼ同じです。なので純正に不具合が出た場合OHLINSに換装するほうが吉だと思います。
ご安全に!
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