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2015.09.23

ト-タルパフォ-マンスコンセプト

evo01

ミシュランのモノづくりの哲学とも言えるト-タルパフォ-マンスコンセプト。

しかし、このコンセプトを強調するが故にタイヤの横顔がぼやけてしまっている所があるようです。

(実際のパフォ-マンスがぼやけているのではなく商品としての印象がぼやけていると言う意味です)

例えばパワ-ス-パ-スポ-ツEVOの場合、ハイグリップレンジのタイヤであってもウェット性能やコンフォ-ト性も十二分に担保していると言う事ですが・・・・

それは相対的に他社同レンジのタイヤと比較しドライグリップレベルが劣ると捉えられているようです。

確かにステア-特性は比較的穏やかですがクイックタ-ン特性はこのクラスで最高の応答性を示します。

因みに私は個人なので他社比較を記事にしても公正取引法に抵触する事は無いと思うので少しだけ・・・・。

ス-パ-スポ-ツEVOと同ステ-ジにあるタイヤはBSであればRS10、ピレリであればディアブロロッソコルサです。

フロントのグリップ感や接地感はロッソコルサが最も高く、2次旋回時、リアのグリップレベルとライントレ-ス性はス-パ-スポ-ツEVOが最も高い。

DSC00219

例えはサ-キットの様にレイトブレ-キからフロントをクリッピングにねじ込んでいくような場合はロッコルの方が得意と言えます。

しかし公道におけるツイスティ-ロ-ドではレイトブレ-キからフロントに大きな荷重を残しつつ・・・なんて事はリスクが大きくフロントタイヤの自立旋回性が曲率を左右する事に成ります。

ス-パ-スポ-ツEVOの場合、比較的低負荷でコ-ナ-に侵入しブレ-キをタイミング良くリリ-スする事で素直に回頭する特性が与えられていてこの事はフロントとリアの剛性バランスやタイヤの寸法からも見て取れます。

つまりスロ-インファ-ストアウトを軸とした特性が与えられているのがス-パ-スポ-ツEVO。

故にトラックでは一発のラップタイムに劣る所も有るかもしれません。

が・・・しかしロッコルの特性は物理的にパフォ-マンスを発揮する距離は少なくなるのが当然で同じトラックのパフォ-マンスは時間ごとにス-パ-スポ-ツEVOが勝る事に成るとおもいます。

双方レ-シングタイヤでは無いので優劣を決めるのは難しいと思いますがスプリントレ-スならロッコルが有利で耐久レ-スではス-パ-スポ-ツEVOが勝ると言ったイメ-ジでしょうか。

またこれを公道に置き換えた場合、耐マイレ-ジ性やウェット性能、ラバ-の温度依存性やステア-特性はス-パ-スポ-ツEVOが圧倒的にパフォ-マンスが高いと言う事に成ります。

特にウェット性能は絶妙のネガティブ比と配置によりハ-ドネスの低いハイグリップラバ-の剛性を担保しフルバンクでのドライグリップ性能とを高い次元で両立しています。

つまりカプセルグル-ブ(の様な・・・)が確り機能していると言えます。

DSC00369

因みにRS10はこの両者の中間的存在でタイヤの特性にOEM的要件が多く搭載されていると言えます。

余り公表すべきでないデ-タ-かも知れませんが某サ-キットのリッタ-SS(ドノ-マル)のラップタイムはベストタイムは流石にロッコル、対して20ラップでの平均タイムとト-タルタイムが最も良いのがス-パ-スポ-ツEVOでした。

しかもベストタイムの差は0,5%、20ラップのト-タルタイムの差は0,7%勝ると言う結果です。

RS10は残念ながらトラックでの比較は行っておりません。

このデ-タ-はあくまでも個人的なものでMICHELIN社とは一切関係なくデ-タ-の詳しい内容も渡しておりません。

この手の仕事の要望は無いので趣味の所でやってます(^O^)

このレンジのタイヤはコ-ナ-リングでのパフォ-マンスが比較されるのは宿命ですが、3者3様のハイグリップタイヤであり好敵手である事は間違いないと思います。

ワ-クショップでは伝えきれませんでしたがス-パ-スポ-ツEVOの横顔は・・・・こんなお顔です^^

コメント

なるほどです。
解説ありがとうございます
確かにグリップが良くないのではという印象を言われます。
特殊なコースだったので特徴がぼやけていたので助かりました。
リヤタイヤがどの速度域でも安定していて、ケースのシッカリ感もある不思議な感じを受けましたがトータルの性能は飛び抜けていると感じます。
カテゴリーが曖昧になる所をシッカリと踏まえなければいけないですね。
ありがとうございます(^^)

山本様、先日は大変お疲れ様でした。

4品目を30分で要約して説明するのは難しいですね。

何もかも中途半端になった気がして心残りです。

次回も参加する事になればやり方を変更するように要望したいと思います。

また私に営業ト-クは似合わないと言うか見苦しいお話を聞かせてしまいました。

今後とも宜しくお願い致します。

あの時は後で詳しく聞きましたし今回のようにブログでの説明は大変助かります。
メーカーさんは色々な事があって思い通りにいかないこともあり大変そうですね、でも毎回楽しいですし今回も楽しく学べました。
次の機会を楽しみにしています。
今後とも宜しくお願いします。

タイチ山本さま

そう言って頂けると多少気が休まります。

有難うございます(^.^)/

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