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2011年01月28日
トレッド‐パターン 【tread pattern】
ブリヂストンからNewプロダクションレ-シングタイヤR10が発売されますが・・・
新たなコンセプトと言って良いのか如何なのか分かりませんが、3次元グル-ブによる旋回性の向上、さらにトラクションコントロ-ルの向上を実現。
003対比の柔軟構造によるウォ-ムアップ性の向上とフロントの回頭性の向上を実現。
と・・・
ニュ-スリリ-スの説明にあります。
因みにトレッドパタ-ンの役割は先ずは排水性とトレッドの剛性コントロ-ルと言うのが挙げられます。
例えばツ-リングモデルでは耐久性を考慮しトレッドのラバ-にはハ-ドネスの低いものを採用する事が現在でも主流だと思います。
近年、シリカ含有ゴム組成物、その製造方法、及びその架橋成形テクノロジ-が進みダンピング特性に優れながらも耐久性も持ち合わせると言う相反する特性を持つラバ-が普及してきました。
それでもやはり耐久性を追えば硬度の高いラバ-となるのはある程度やむを得ない事です。
なので・・・MCタイヤの場合、タイヤのミドル~ショルダ-に至る個所にグル-ビングやサイピングを施し、排水性に主体を置きつつトレッドラバ-の剛性を下げて接地感及びグリップの向上を図るといった手法を用います。
一昔前まではフロントには操縦安定性に優れるリブパタ-ンを採用しリアにはトラクションに優れるラグパタ-ンを採用する事が常識でした。
これはオフロ-ド走行も考慮してと言う事です。
しかし近年では車両の進化、そして何よりもタイヤの進化によって前後にリブラグパタ-ンを採用する事が普通になりましたねぇ。
更にタイヤに加わる負荷、応力を解析し優れた排水性を保ちつつ、偏摩耗の発生を抑え、操縦安定性をも阻害しないグル-ビングパタ-ンがコンピュ-タ-解析によってデザインされるようになりました。
故に幾何学模様の様なパタ-ンが登場するわけですねぇ(^_^;)
ところで・・・・
タイヤにはネガティブ比と言うものがあり溝面積の比率を示します。
ネガティブ比0がスリックタイヤ。
つまり、プロダクションレ-シング等はネガティブ比が小さく、オフロ-ドタイヤ等は大きくなります。
一般的にはタイヤの溝を海と見立て、溝の無い部分を島と見立てたシ-ランド比と言った方が分かりやすいかも知れませんね。
前置きが長くなってしまいましたが・・・^^;
クロ-ズドサ-キットのドライ走行においてタイヤに求められる要件を効率的に満たすのはネガティブ比0のスリックタイヤがベスト。
オフロ-ドであればブロックの配列やグル-ブの深さによって旋回性能やトラクション性能が変化するのは当然ですが、それは物理的にグリップの発生の仕組みが違うからであって、ロ-ドレ-スには当てはまりません。
なので、3次元グル-ブが旋回性の向上とトラクションコクントロ-ルの向上に積極的に貢献すると言うのは私の経験と知識では理解できません(^_^;)
ブログに書き込みを頂いたように、グル-ブエッヂの偏摩耗(反り)によるハンドリングへの影響を回避すると言うのであれば、ある程度理解できます。
しかし・・・・
プロダクションタイヤの多くに見られる浅いグル-ブに全日本の決勝レ-ス程度のラップ数で問題になるほどの反りが発生するとは思えません。
仮に発生したとしてもグリップ力やハンドリングに影響を及ぼすものなのか?
例えばレ-シングスリックの場合、JSBクラスやGP250クラスでもレ-ス中盤以降にはフロントタイヤのショルダ-に激しいアブレ-ションが発生しますが、殆どのライダ-はそれに気づいていません。
多少ハンドリングに変化は出るものの基本的なハンドリング特性は保たれます。
勿論ラップタイムが下がるどころか上がることだってあります。
また、路面温度が高い時期には路面のタイヤスラッジを拾ってタイヤ表面がおできが出来たかのようにブツブツのゴムカスが溶着しますが、よほど酷い状態で無い限りハンドリングやグリップ力に影響はありません。
あくまでも1レ-スの走行距離の範囲内の話ではありますが・・・
もしも・・・
グル-ビングによる旋回性やトラクションコントロ-ルが有効なのであれば、何故レ-シングスリックにグル-ビングを施さないのかって事になります。
多分・・・
ブリヂストンさんは多少なりとも反りの発生する可能性があるグル-ブに3次元カットを施し対策をした・・・
さらに003に対して浸透してしまった印象を払拭するためにも大きなデザイン変更が必要だった・・・のではないか?
何しろタイヤのパタ-ンは重要なセ-ルスポイントですから(^v^)
現在、プロダクションタイヤに対するネガティブ比の規制が残っているのかは分かりませんが、私の時代は苦肉の策としてカプセルグル-ブ成るものを造りましたからねぇ・・・。
ブリヂストンさんの苦労は大いに理解できます。
いずれにしてもST600クラスのねじれたレギュレ-ションは問題だと私は思います・・・
これはタイヤの構造にも言える事です。
私はブリヂストンさんと仲が悪いわけではありませんよ(^_^;)
それどころか親密にパ-トナ-として仕事をさせて頂いています。
バトラックスレ-シングR10が活躍する事を心から願っています。
構造、剛性のお話しに・・・続く。
多分・・・・(^_^;)
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投稿者 reira : 2011年01月28日 07:53
コメント
>あくまでも1レ-スの走行距離の範囲内の話ではありますが・・・
ここがキーポイントなんです。
そもそもBT-002PROからBT-003へのモデルチェンジにおいてコンパウンド厚さが格段に増しました。
当然、昨今の経済情勢がそうさせたのです。
レーサーと言えどメーカーから湯水の如くタイヤ供給を受けるライダーは全日本でさえ極一部。
よって、予選・決勝と通して同じタイヤを使うのは地方選手権においては当然。
更に30~60分使用したそのタイヤを練習用タイヤとしてトータル120分以上使用するのが当たり前となっております。
少なくともピレリにおいては練習走行含め6時間使用可能が定説となっております。
その根拠は鈴鹿4時間耐久をタイヤ無交換と言う一般論から逆算すれば当然の成り行きです。
そして、その鈴鹿4耐もピレリユーザーの場合、地方選決勝グレードで対応するのが当たり前となっております。
それに対し一昨年までBSはリヤのみタイプ1(ウルトラハード・全日本ST600/鈴鹿4耐サーキットガレージ限定販売)にてなんとか対応できるレベルでした。
当然、少量生産且つコンパウンドの重合方法が特殊で原価割れ覚悟の限定生産でした。
その状況でさえピレリの市販タイヤがBSのスペシャルタイヤを圧倒してしまったのです。
この状況をあの頑固一徹のBSが見過ごすはずはありません。
その回答がR10の中に詰まっているはずです。
投稿者 中年ライダー : 2011年01月28日 08:37
>また、路面温度が高い時期には路面のタイヤスラッジを拾ってタイヤ表面がおできが出来たかのようにブツブツのゴムカスが溶着しますが、よほど酷い状態で無い限りハンドリングやグリップ力に影響はありません。
フロントタイヤのセンターに関してはそうなのですが(付着が最後まで残る)
フロントサイドもリヤタイヤ全体も付着したラバーは入力でほぼ溶けて消化してしまいます。
リヤセンターはメインストレート加速で消化しきれます。制動区間に対し加速区間が圧倒的に長い為です。
BSタイヤで問題となるのは決まって硬いリヤタイヤなんです。
リヤタイヤに関してはトラクションが常に掛かる為、センターもサイドも拾ったタイヤ滓は
レース中にほぼ溶けて消化されてしまいます。
常々、レースタイヤを観察しておりますがリヤに関してはラインを外しオーバーラン直後のタイヤ以外ラバー辺の付着はほぼありません。
しかし、溝付きタイヤの場合入力により常にタイヤの凹凸が進行してしまうのです。溝をきっかけとして。
タイヤケースの剛性が高ければ高い程コンパウンド層のせん断変形負荷が増すからです。
BSの硬いリヤタイヤによる進入の接地感の希薄さがその後の明け始めの難しさに繋がり
そのままBSタイヤを履いた場合のタイムとなって現われます。
硬いケース剛性がそのまま低負荷時、トレッド表面の荒れをダイレクトにグリップ低下と直結させます。
その反面、高い剛性により新品タイヤ・全開域での安定性もメリットとして同時に持ち合わせています。
そのメリット・BSらしさを最大限に引き出す為、パターン側でタイヤの固さくるネガをフォローする。
そしてタイヤ剛性そのものを落としてコンパウンド・トレッドへの局所負荷を低下させる。
今回のモデルチェンジにおける妥協点でありR10は一時的な結論に達したと思われます。
(あくまで通過点に過ぎませんが。)
投稿者 中年ライダー : 2011年01月28日 09:22
中年ライダー さん、こんにちわ^^
地方選等では予選・決勝を1セットで戦い、後は練習走行に回して使用すると言った光景は一部を除いて今も昔も変わりませんね。
それにしてもピレリは6時間程度の使用に耐えるとは驚きです!
私はタイヤライフを時間軸では捉えていませんが、それでも凄い。
私の知るピレリユ-ザ-さんはパフォ-マンスを保てるのは100km程度と言っていましたが、ス-パ-ロングなラバ-も設定されているのですね^^
ここ2年ほどレ-スとの関わりが希薄になってしまいリアルな状況は分かりませんがパドックの様子も随分と様変わりしているようですね・・・
それにしてもゴムの重合法とは・・・・^^;
業界の方ですか?
タイヤに使われるゴムの重合法は最近は溶液重合法が主流と聞いております。
溶液重合法と言っても様々なアプロ-チがあり、国内のタイヤメ-カ-の殆どがその部分を化学メ-カ-さんに頼っているのが現状です。
特殊な高分子ポリマ-を少量生産すればかなりのコストが見込まれます。
どのタイヤメ-カ-が何処の化学メ-カ-に発注しているのかは存じませんが、化学メ-カ-の担当者もタイヤメ-カ-のレシピに対して机上の理論を交わすだけでなく、現場の「顔」を見ることが大切だと思います。
ケ-スの構造と剛性についてはまた記事にしてみたいと思います。
投稿者 レイラ SP : 2011年01月28日 09:55
>それにしてもピレリは6時間程度の使用に耐えるとは驚きです!
私はタイヤライフを時間軸では捉えていませんが、それでも凄い。
私の知るピレリユ-ザ-さんはパフォ-マンスを保てるのは100km程度と言っていましたが、ス-パ-ロングなラバ-も設定されているのですね^^
当然、瞬間的グリップはピレリに対しBS優勢なのは現在も変りません。
スプリントでは100km(約1時間)と捉える方も多いかと思います。
当然、乗り方を磨耗に応じて変えてやる必要もあるでしょう。
予選だけのアタックなら1時間も美味しい部分も無いでしょうね。
しかし、真夏の4時間耐久では地方選と同じグレードのコンパウンドを4時間もたし誤魔化しながらも決勝を通すのです。
一般的なSC2を使うチームがメインで偶にリヤSC3を投入するチームもある程度です。レース中交換無しで。
どちらにしろピレリは全て市販タイヤで公道走行も可能です。
以前のBSウルトラハードのようなサーキットガレージ限定販売などのタイヤではありません。
R10はその領域までカバーし得るタイヤのはずです。
グリップだけならスリックに適わないのは物理的に当然です。
しかし、公道走行も可能な量産市販タイヤでレースに勝てるタイヤ・・・
この制約があってこそレースが本物の技術力・企業の持つ能力のアピールに絶好の場所となり販売に直結する技術だと思います。
投稿者 中年ライダー : 2011年01月28日 11:03
中年ライダ-さん
少々話がそれてしまいましたね(^_^;)
バトラックスレ-シングR10のニュ-スリリ-スにある3次元グ-ルブによる旋回性能の向上やトラクションコントロ-ル性の向上についてと、003対比の柔軟構造とは如何なるものなのかの考察が私の記事の主題です。
多分に私的見解が多いのはご容赦願うとして・・・(^^ゞ
対ピレリの話に関しては私も概略しか存じませんので良く分かりません。
因みに温間での空気圧を推奨するピレリタイヤの姿勢は公道走行を前提とした場合、私は肯定しかねます。
公道用タイヤとレ-スタイヤとはそもそもステ-ジが大きく異なるもので、公道タイヤのパフォ-マンスでもっとも重要視されるべきは安全性だと考えています。
タイヤウォ-マ-前提のプロダクションレ-シングタイヤとスピ-ドシンボルやLI値等の規格をクリア-しなければならない公道用タイヤとの融合は極めて困難な作業だと思います。
公道用タイヤで勝つ事の価値観は人それぞれに違う答えを持っていると思います。
現在のST600のタイヤレギュレ-ションはコンプライアンスも含めて問題も少なからずある事は確かだと考えております。
現在のプロダクションタイヤの取り扱いそのものがねじれていると言わざるを得ませんね・・・
残念ながら・・・・。
中年ライダ-さんのようにST600クラスに情熱を傾け現状のBSタイヤを憂う方の声はきっと開発の現場にも届くと思います。
そう願います(^_^)/
投稿者 レイラ SP : 2011年01月28日 11:43