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2010年12月13日
ホイ-ルのお話し 【Stiffness】
モ-タ-サイクル用ホイ-ルには大きく分けてワイヤ-スポ-クホイ-ルとアロイホイ-ルがあります。
柔軟性に富み、しなやかさと言う点ではワイヤ-スポ-クホイ-ルに敵いませんが、剛性と言う点では圧倒的にアロイホイ-ルが上です^^
アロイホイ-ルには鋳造ホイ-ルと鍛造ホイ-ルがあります。
キャストホイ-ルとはダイキャストホイ-ルの略、つまり鋳造ホイ-ルの事。
フォ-ジド、又はフォ-ジングホイ-ルと呼ばれているのは鍛造ホイ-ルの事。
鋳造ホイ-ルは熔解したアルミ合金等を鋳型に流し込み成型されますが、自然重力によって鋳込まれるので分子構造が偏ってしまいます。
その偏りを出来るだけ少なくする為、低圧鋳造法やダイカスト法といった製造方法も取られていますが、分子構造の偏りをすべて取り除くことはできません。
つまり、剛性や強度が均一では無いと言う事に繋がるのですねぇ・・・。
しかし、デザインの自由度や生産性の良さから一般的なアロイホイ-ルの主流はキャスティングホイ-ルと言う事になります。
新車に装着されているホイ-ルの殆どが鋳造品です。
対して鍛造ホイ-ルは軽合金に4000t以上の圧力と500度程度の熱を加えながらホイ-ルの基となる材料を成型して行きます。
圧力を加えることによって金属組織中の結晶精度が高まり、強靭な分子構造を作り出す事が出来るのです。
一般的には熱間鍛造法が使われています。
この両者、同じボリュ-ムであればスティフネスと言う点では鍛造ホイ-ルが圧倒的に勝ります。
ですからその分、鍛造ホイ-ルは軽量化が可能になると言う事ですねぇ(^_^)/
しかし、デザインの自由度は限られている上高度な切削技術が要求され、鋳造の何倍ものコストが掛かってしまいます。
その為、高価なホイ-ルになっている訳です。
最近ではその両者の欠点をカバ-する部分的に鍛造と鋳造を合わせた生産方法でスクイズ製法と呼ばれるものやMDF製法と言うものも出現しています。
鋳型に流し込んだ熔解金属が固まりかけた際に1000kg程度の圧力を加え金属をある程度鍛えると言う方法がスクイズ製法。
鋳造ホイ-ルのリムをスピニングマシ-ンで圧延処理を施し、金属面を鍛える事によって金属組織の結晶を一層細微化する事によって強度を上げると言った方法がMDF製法です。
どちらも乗用車用ホイ-ルの製造法として主流に成りつつあるようですが・・・
いずれにしても熱間鍛造法で造られたホイ-ルの剛性には及びません
つまり、フォ-ジングホイ-ルに勝るものは無いと言う事ですね~~^^
但し・・・・
鍛造ホイ-ルの元になるブランク材は通常円盤形と言うか円柱形で多くのホイ-ルメ-カ-は金属メ-カ-から汎用のブランク材を購入しています。
またこのブランク材を造る過程で掛けられた圧力はメ-カ-によって4000tから15000tと物凄い差があるんですねぇ・・・。
当然、高圧力の方が高強度、高剛性が得られます。
更に加圧の方向によって耐強度、耐剛性の方向も変わって来ます。
つまり、鍛造ホイ-ルと言ってもブランク材の製造方法の違いによって性能は大きく異なると言う事です。
中には鍛造と言うにはおこがましいホイ-ルも存在している訳ですよ(^_^;)
因みに・・・・
マルケジ-ニ社のブランク材は自社で製造しており製造方法も独自の物です。
基本的には熱間鍛造法と思われますが、専用金型による複合鍛造法で加熱された金属の温度と15000tプレスでの加圧方向、加圧タイミングに大きなノウハウがあるようです。
マルケジ-ニでは最終加工に合わせて限りなく完成品に近いブランク材を成型。
それによりホイ-ルに必要とされるMDF(金属組織の結晶の流れ)を負荷の方向に対して限りなく直角に形成する事に成功しています。
以前の事ですが某タイヤメ-カ-のラボでホイ-ルの耐強度、耐剛性の破壊試験を行ったところ某有名メ-カ-のキャスティングホイ-ルの3倍、さらに著名なメ-カ-のフォ-ジングホイ-ルの1.8倍の強度、剛性を確認しました。
公式な試験では無いので何とも言えませんが・・・
私の知る限りモ-タ-サイクル用アロイホイ-ルの中では世界最高のクォリティ-だと思います(@_@;)
・・・・・つづく